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ロンドン ドックランズ・ストーリーズ~Stories of London Docklands

ロンドン ドックランズ・ストーリーズ~Stories of London Docklands

番外編3

以前、ある離婚寸前家庭のことを書いたら、実は反響も多く非常に好評(?)だった。
アクセス数も通常より多かった。

いったい、私の日記は、自分自身のことや我が黒猫Ninja君のことを差し置いて、他人の事情や、他人の猫を書いたときの方が好評だという....なんとも、
なんとも、複雑な気持ちがするのですが、


ま、いいか。← 最近いつも、これで済ますことにしている。

そんなわけで「続きが読みたい」という要望に応えることといたしましょう。


初めての方は、いままでの詳しい話を

日本のある家庭の重いできごと-1

日本のある家庭の重いできごと-2

で参照してね。


さて、あれから例の離婚寸前家庭は、どんな展開になっているのでしょうか....?






変則的別居を行っていた離婚寸前家庭で:

ある日、彼女は、言った。
「夫が私の顔をみたくないということだから、家政婦さんを雇おうと思う。彼もそうしたいと言っていたから。私はもう夕食を作りには来ない」
といい始めた。

幸運なことにも、そのすぐ後に、期間限定で、子供の世話や夕食の面倒をみてくれる人が現れた。その女性がお世話をしている間に、長期的な家政婦さんを捜そうということであった。

尚、妻は、その後も外に特別な用がない限りは、その家に訪れ続けた....



夫の職場に一本の電話が鳴った。
電話を取ると、その電話の相手は妻の母親であった。

「私は午前中は家にいるので、お昼ごろまでにお電話をいただけないかしら?」

別居してからというもの、妻の両親から特に連絡が来ることがなかったし、夫からも敢えて連絡をするということはなかった。

主に夫が孫の面倒を見ているとはいえ、「孫はどうやっているのか、元気なのか。母親が夜いなくなることで、困ったことはないのか」など心配する声があってもよさそうではある。

連絡は一切なかった。


夫、仕事の折り合いを見ながら、妻の両親の家に電話をいれてみる。

妻の母が電話口にでた。


妻の母:「あの、昨日ね、娘から電話があったんだけど、どういうことになっているのかしら?」


夫:「どういうことかっていうと....?」


妻の母:「いえね、実は娘がフルタイムの仕事をみつけてきたらしいんです。それで、大学院受験の勉強もしたいし、忙しいし、今のアパートを引き払って、我が家に居候したいっていってきたの。でもね、私達夫婦は、もう老齢でしょ? もう、娘に充分振り回されてきたし、面倒みきれないのよ。だから、私答えたんです。『そりゃあなたが、もうどうしようもない窮地に陥っているのなら、助けますよ。でも、そうじゃないなら、居候の話は反対』って。そしたらね、あの子、『今が、その私の窮地なんじゃないのよっ!!』って叫んで、それでガチャンって電話を切られたのよ。」


夫:「はあ」


妻の母:「でも、最初のお話と違いますでしょ? だから、どういうことになっているかって聞いてるの。こちらに居候したいっていうことも、実は、もうそちらのマンション(子供、夫がいる)に行きにくいからだっていうのよ。行きにくくて、そういくこともないだろうから、近くに借りたアパートを引き払うって言い出したのよ。」


夫:「はあ...」


妻の母;「行きにくい理由も、あなたの機嫌が悪いからだって。それは最初のお話と違いますでしょ? どういうことなの?」

黙って、大人しく聞いていた夫。

夫:「あの、お母さん、いろいろと誤解があるようですけど。話を変えているのは僕ではありませんよ。」


夫、段々むかむかして平常心を失いそうになるが、毅然と続ける。

夫:「いいですか。最初の話は、子供達のことを思い、母親が急にいなくなるのは避けようということで、夕食は彼女が作りに夕方やってくる、という話だったんです。そして、それは彼女が『母親をやりたい』ということで提案してきたことなんです。」


夫、続ける。

夫:「でも、想像できる通り、彼女は大変不規則なんですよ。たとえ仕事が5時に終わっても、帰りに喫茶店によってきたり、どこかで暇をつぶしたり、結局好きな時間にやってきて、子供の学校から帰ってきてからのきちんとしたリズムが作れないんです。 また、残業なども引き受けて、ある日はお弁当を買ってきただけとか、いきなり、予定を変えて他の人に夕食つくりを急遽頼むとか、だったんですよ。子供のためを思ってきてくれているような気がしないので、僕だっていらいらするんです。仕事がうまくいかなくて、家に帰ってきてから、皆のいるところで、オイオイ泣いてみたり、子供の精神成長によくないから、そういうのはやめてくれっていっただけです」


妻の母は、しばらく夫のことを聞いていたが、最後、こういった。

妻の母:「でもね、少しぐらいはしばらく、あの子の好きなようにさせてあげたっていいじゃないですか」


妻の両親は確かに老齢ではある。

過去に妻が何度も家出をして駆け込んできたり、自殺騒ぎがあったり、
もううんざりというところなのだ。
妻が子供達を連れて家出をしたこともあった。
しかし、たとえかわいい孫でも、長く家にいられると、結局最後はエネルギー尽きてうっとうしくなってしまう。

そして「そろそろ帰って欲しいんだけど...」という雰囲気を出してくる。
行き場のない妻は、それで、結局夫の元に帰って来た。

妻の実家は、その夫婦のうちから近い。
妻の実家に近いところがいいと、それを考慮した結果でもあるのであろう。

妻が、実家に帰ろう、遊びにいこうと思えば、すぐなのだ。

同時に、その逆でもある。
妻の両親が孫達が心配だったり、娘のことが心配だったら、すぐに会いに来れる便利な距離なのである。

しかし、彼らが訪問してくることは、めったにはなかった。

妻の両親にとって残りの人生は、「自分達の人生は、2人で静かに楽しみたい」、そういうライフスタイルでいきたかったのである。




妻の両親は、著名な弁護士であり、家も裕福であった。
2人姉弟の娘(今回の主要登場人物)が結婚し、そして、弟が結婚し家をでてから、一戸建ての家には余った部屋もいくつかある。
老夫婦2人で住むには充分な、ある意味広すぎる家であった。


でも、もうトラブルに悩まされたくない。
巻き込まれたくない。
今まで、大いに振り回されてきた。
ゆっくり老後を送りたい....

そんな気分なのであろう。


全てが円満にいくと信じ、娘はいつかその夫の元に戻るだろうと思い....

だが、今回もまた、娘が協力を訴えてきた。


娘への協力を断ったはものの、電話を一方的に切られて急に不安になってきたのである。

そして、どうにかできないかと、娘の夫に連絡をしてきたのだ。



(続く)


元凶はこの親だね rosy peachさん
甘やかして育てられた優等生のお嬢さん。かな。
でも、このご両親。
まさか娘がちょっと病んでいるとは思わないだろうし
目の前で泣いたって信じられないだろうけれど。
お母様より、お父様と話し合われてはどうだろう。
でも父親って逃げ腰になるんだよなぁ。
この娘、結局全て他人を巻き込んでいるし、自立が聞いてあきれるぜ。
自立、ってのは自分で立つことだぜ!(2005/10/21 02:12:39 PM)

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Re:元凶はこの親だね(10/21) NinjaCatさん
rosy peachさん
>この娘、結局全て他人を巻き込んでいるし、自立が聞いてあきれるぜ。
>自立、ってのは自分で立つことだぜ!
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★そうやってPeachさんに言われると、ホントに、直接喝を入れてあげたいよね。
しかし、彼女のご両親、ホントに放任で、責任からは逃れたい、彼女の夫に全てをかぶそう、って感じなんですよ...(2005/10/21 03:49:33 PM)

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